今田会長 平成29年度を迎えて

平成29年度を迎えるにあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
昨年度から電力小売りの全面自由化が実施され、電力システム改革がいよいよ本格化してまいりました。
電気の供給体制が大きく変化する時代にあっても、社会の基盤を支えるエネルギーである電気を事故無く安全に安心して使えるようにするために不可欠な電気保安管理の重要性は変わることはありません。
当協会は、その事業目的である「電気事故の防止」「電気安全の確保」の実現のために、平成29年度の事業計画におきましても、基本とする次の四つの公益目的事業を重点的に実施していくこととしております。
その一つは、電気技術者に対する電気の保安に関する専門的知識・技術の向上を図り、社会における電気事故の防止に役立つための「研修・セミナー・人材育成事業」であります。具体的には、「保安管理基礎講習会」「保安管理定期研修会」「保安管理技術研修会」などを開催するほか、電気の専門学校や職業訓練校等へ講師を派遣いたします。
その二つは、電気保安管理業務に関する課題、電気事故例、未波及事故例、改善事例等についての「調査、情報収集、分析・公表事業」であります。具体的には、「電気技術講習会」の開催や電気安全のための出版物の発行などであります。
その三つは、社会一般に対する電気の安全および電気使用の合理化に関する意識の普及・啓発を目的とした「電気保安意識の向上のための普及・啓発事業」であります。具体的には、8月の電気使用安全月間における「電気安全講演会」の開催や電気安全のためのポスター・パンフレットなどの作成、ならびにこのホームページによる広報活動であります。
最後の四つ目は、電気安全確保のための「技術相談・助言・支援事業」であります。具体的には、当協会の「相談室」による相談受付や「保安センター」による事故発生時の助言や支援などであります。
今年度におきましても、当協会はこれらの諸事業を実施していくことにより、公益社団法人としての社会的使命を果たしてまいる決意でありますので、皆さま方にはこれまでと変わらぬご支援・ご協力をいただきますようお願い申し上げます。
また、当協会の会員であります電気管理技術者は、協会が実施をするさまざまな事業に積極的に参加することによって、電気保安法令を遵守し、電気保安管理業務に必要な技術力の向上に努め、電気のプロフェッショナルとして誠実に業務を遂行するために不可欠な職務倫理の確立に努力しております。当協会の会員に対し、高圧受電設備の保安管理を委託されている皆さまにはこれまでと変わらぬお引き立てをいただきますようお願い申し上げます。
平成29年度が、電気事故のない安全で安心な1年でありますよう心から念願いたしております