年頭のごあいさつ
新年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、輝かしい新春をお健やかにお迎えのことと存じます。
皆様の高圧受電設備の保安管理業務を当協会の会員であります電気管理技術者にお任せいただき誠にありがとうございます。
本年も引き続きよろしくお願いいたします。
昨年は第一次石油危機から50年の年でしたが、最近の世界情勢の大きな変化は、エネルギー安全保障問題を再びクローズアップさせています。一方で、記録的な猛暑などの気候変動の顕在化が、地球環境問題への対応を待ったなしのものにしています。国においては、昨年5月、GX推進法及びGX脱炭素電源法を成立させ、再生可能エネルギーの最大導入、原子力の活用、エネルギー安全保障の確保に向けた政策を強く打ち出しています。
このような中、電力エネルギーについては、経済社会・国民生活を支えるものとして、その役割がさらに高まっていきます。電気の利用は今後さらに高度化し、社会活動に不可欠なものとなっていくとともに、太陽光・風力発電など再生可能エネルギーの大量導入、蓄電池や電気自動車の普及などに伴い電力ネットワークの進化も続いていくと考えられます。
お客様の電気設備を守る我々電気管理技術者は、各事業場における安全で確実な保安管理を誠実に実施していくことによって、社会の期待に応えていくことが必要と考えています。
自家用電気工作物である工場やビル等では、一般家庭と違い、電力会社から非常に高い電圧で直接受電しており、安全確保のため適切な点検保守を行うことが不可欠です。これを怠りますと事故に至り、感電死傷、電気火災、周辺地域の停電等を引き起こす恐れがあります。高圧受電設備の老朽化が原因で、周辺地域の停電を引き起こす事例も目立っています。
このような事故を未然に防止するためには、電気管理技術者が定期的に点検を行い設備の不具合を発見することが重要です。点検は毎月行う月次点検と1年に1回、設備を停電させて各種試験を行う年次点検がありますが、どちらも電気関係法令により義務付けられたものですので、是非お客様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
本会に所属する各会員は、「電気関係法令の遵守」、「電気管理技術の向上」、「職務倫理に則った行動」を目指して日々研鑽を重ねております。
お客様の信頼に応えるため、電気保安管理業務を誠実に遂行してまいりますので、本年も引き続きお引き立ての程、よろしくお願いいたします。
令和6年が皆様にとりまして幸多い年であり、また、電気事故のない安全な年でありますことを祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。