QUESTION 36
最近、電気炊飯器の種類の多さにびっくりしました。炊飯方式とか内釜とか、どれほどの違いがあるのでしょう?
ANSWER
炊きあがりなどにもそれぞれ特徴があるので、よく吟味してから買い替えるのがおすすめです。
ほとんど毎日使用する炊飯器ですが、各メーカーそれぞれに特長を生かした商品を出しています。最近では10万円前後の高級機種も人気があり、より高級化が進んでいるようです。もちろん手ごろな価格のものもあり、ご家庭での使い方や炊き上がりの好みに合わせてタイプを選ぶとよいでしょう。
炊飯方式は大きく2タイプに分かれます
- 「マイコンタイプ」は、ヒータが釜の底部分にあり、その熱を内釜に伝えて炊飯します。3合炊きにこのタイプが多く、価格も安価なのが特徴です。
- 最近の主流は「IHタイプ」。電磁力の働きで内釜自体が直接発熱し、高火力で一気に炊き上げます。炊き上がりにムラがないのも特徴です。
IHにも種類がいろいろ
- ●圧力IH炊飯器
- IHタイプの約半数が圧力タイプといわれます。圧力鍋と同じ原理で、内釜に圧力をかけ高温を維持して炊き上げます。
- ●蒸気レス炊飯器
- 炊いている間に蒸気を外に出さず、沸騰が持続して米の旨みを閉じ込めるのが蒸気レスの特徴です。
- ●スチームIH炊飯器
- 高温スチームを利用して米の乾燥を防ぎながら加熱することで、しっとりとしながら歯ごたえのある炊き上がりに。
内釜にも熱効率を追求
内釜には、熱を蓄え包み込むように炊く「厚釜」、熱伝導率の違う素材を重ね合わせた「多層釜」、魔法瓶のような構造の「真空釜」などの構造の違いのほか、素材や形状にもさまざまなタイプがあります。
- ステンレスより熱効率がよく、純度100%に近いものを使用。
- 金属の中で最も熱伝導率のよい銀を釜の外側にコーティング。
- 発熱性が高く、打ち込みなどの加工で蓄熱性や断熱性も高めている。
- 蓄熱性が高く遠赤外線効果があり、ゆっくり熱が伝わり冷めにくい。
- 熱伝導率が高く遠赤外線効果があり、短時間でムラなく加熱できる。
メーカー別 IHタイプ特徴比較
メーカー | 特徴/◆代表機種 |
---|---|
日立 | 圧力&スチーム炊きが特徴。上位機種に真空熱封を採用し、断熱・保温性・省エネ性もUP。 ◆圧力&スチーム真空熱封など |
パナソニック | スチーム炊飯が特徴。さらに、可変圧力式もラインナップ。どちらも「おどり炊き」を採用。 ◆スチームIH、可変圧力IHなど |
東芝 | 加圧だけでなく負圧にする真空技術が特徴。真空吸水や「真空40時間保温」を採用。 ◆真空圧力かまど炊きなど |
タイガー | 土鍋釜の炊き上がりを徹底的に追求。内釜に「土鍋釜」や「土鍋コーティング」を採用。 ◆「炊きたて」土鍋IH、剛火IHなど |
象印 | 内釜はかまどの炊き方を再現した羽釜形状。パワー圧力、7段圧力など多彩な機能を採用。 ◆「極め炊き」シリーズ |
炊飯方式や内釜の素材のほか、炊き分けなどの機能、洗いやすさ、重さなどもチェックが必要。操作性もパネル表示やボタン操作、音声操作などさまざまあるので、これも要チェック。炊飯器の新製品発売は、新米の時期に合わせ8月~9月が多いようですので、特徴を理解して選びましょう。