電気安全に関するQ&A FAQ
カンリちゃん
QUESTION 12

家庭用の太陽光発電が注目されるようになったのはどうしてですか?

ANSWER

地球温暖化防止に有効なシステムだからです。

まもるくん
太陽光発電

太陽の光を電気に変え、電力会社から送られる電気と同様に、家庭で使える太陽光発電システムが注目されています。その発電量は、地域ごとの日射量によって差がありますが、東京都では、太陽電池の容量が1kWのシステムの場合、年間約1,000kWh。4人家族の家庭の消費電力は年間約4,500kWhですから、3kWのシステムを設置すれば、年間使用量の約7割(3,000kWh)を太陽光発電でまかなうことができます。

発電量は天気や日照時間によっても変わるので、発電量が少ないときは、電力会社から買う電気量を増やします。逆に発電した電気が余れば、電力会社に買い取ってもらうこともできます。

太陽光発電は、太陽の光を直接電気に変えるため、地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)を排出しません。経済性だけでなく、こうした地球環境へのやさしさに注目が集まっているのです。ちなみに、1kWのシステムでCO2の削減効果は、年間約180kg-C。

太陽光発電に必要な設備

原油節約量は年間約240L。3kWのシステムなら、効果はその3倍になります。各家庭での削減や節約の量は小さくても、使用する世帯数が増えれば、地球温暖化を防ぐ大きな力になることはいうまでもありません。

太陽光発電に必要な設備は、屋根などに設置して太陽の光を電気に変える「太陽電池」、発電した直流の電気を電力会社の電気と同じ交流に変換する「パワーコンディショナ」、電力を各電気機器に伝える「屋内分電盤」、売電用と買電用の2つの「電力量計」などからなります。国や地方自治体では太陽光発電システムの設置に補助金を出すなど、振興策を採っていますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。

太陽エネルギーを利用する壮大な計画

太陽エネルギー

地球に届く太陽エネルギーを100%利用できれば、わずか1時間で、世界の1年分のエネルギー需要がまかなえるといいます。例えば、サハラ砂漠やゴビ砂漠など、広大な砂漠に太陽電池を敷き詰めて発電すれば、世界のエネルギー需要をほぼまかなえる計算です。
実際に、世界では壮大な研究がいくつも進められています。地球上の数カ所に超大規模な太陽光発電システムを設置し、世界の主要都市を超伝導ケーブルで結び、ネットワークを作るというものです。また、ほぼ24時間太陽光が届く宇宙空間に太陽電池を置き、マイクロ波で地球に送電する構想もあります。地球の未来を救う究極のエネルギー誕生を世界が待ち望んでいます。

広報紙「MiRaI」Vol.10 2006 春号 より転載