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電気安全に関するQ&A

燃料電池自動車が発売され大きな話題になっていますが、何がそんなにすごいのでしょう?

水素で走る究極のエコカー、燃料電池自動車が、新たなエネルギー利用で社会を変えるかも知れないからです。

燃料電池自動車

2014年12月、トヨタ自動車が世界に先駆け燃料電池自動車(FCV)の一般販売を開始しました。その名はなんと本誌と同じ「MIRAI」。水素をエネルギーとして利用することは環境的にも資源的にも非常に有効と注目されており、燃料電池自動車の発売で「水素社会」が幕を開けたと言われているのです。

燃料電池(FC)は、「水素」と空気中の「酸素」を反応させて電気を起こす画期的な発電システムです。普通のガソリン車がガソリンスタンドで燃料を補給するように、燃料電池自動車は水素ステーションで燃料となる水素を補給し、自ら発電して走ります。走行時のCO2排出量はゼロで、走行中には水しか排出しないため、究極のエコカーと言われるのです。

■水素の可能性

世界各国で水素のエネルギー利用が始まっており、将来、水素がエネルギーの中心的役割を担うと言われています。
水素を作るには、天然ガスやエタノール、太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーなど、石油以外の多様な燃料やエネルギーが利用可能です。太陽光発電や風力発電は自然条件に左右され安定供給や蓄電に課題がありますが、その電力を水素に変換して備蓄すれば、これらの課題の解決にもつながります。これからの社会では電気と水素を組み合わせてエネルギーを最適化し有効に活用していくことが求められており、水素の活用に大きな期待が寄せられているのです。

すでに燃料電池の技術は大型バスや家庭用燃料電池などさまざまな分野にも展開され、水素の製造技術や水素発電など水素利用の技術もどんどん進化しています。

■FCVは普及するのか

かつては1台1億円と言われたFCVですが、「MIRAI」の価格は700万円台。国の補助金を使えば500万円程度で買うことができます。発売からおよそ1カ月で受注台数が約1,500台を超え、生産が拡大され、今年の秋からは欧米でも販売が開始されます。
FCVの普及を進めるには、他の自動車メーカーや水素ステーション整備を進めるエネルギー会社などと協調した取り組みが重要です。そのため、トヨタ自動車は保有しているFC関連の特許、水素供給・製造等に関連する特許の実施権を無償で提供すると発表しました。水素ステーションは国もその建設を後押ししており、今後100ヵ所程度のステーションを確保する計画です。

東京都は2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに、都内の燃料電池車を6,000台、水素ステーションを35ヵ所に拡大するとしています。多くのFCVが街中を走りまわる時代も、そう遠いことではなさそうです。

[広報紙「MiRaI」Vol.46 2015 春号 より転載]

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